Virtual Piano Solo Concert

テーマ

「星空と共鳴する音」

ストーリー

雪の降る、レンガ街の夜道をただ歩く。

私はこの街の人間ではない、異邦人。

【彼】は私のすべてだった。だが、一緒には居られなくなってしまった。

別れの後、私は今、放浪の途にある。放浪を続ける理由は居住まいの悪さか、それとも全てを忘れ去るためかはわからない。

長い旅路で、世間がクリスマスであることをすっかり忘れていた。

楽しげな街の様子に、思わず、表情がほころぶ。

とある家の中で、ひとりの女の子が夢を見ていた。

人形たちに導かれ、家具やお菓子が舞い踊るふしぎな夢。

ふと、雪が視界を塞ぐ。夜も雪も深まっていく。

街の「サンタさん」達は、それでも忙しく走り周る。

誰もいない公園では、噴水から凍らずに水が上がり続けている。

なぜ、旅に出たのか。もう一度、思い返す。

なぜ、別れてなお、生きる選択を続けるのか。

自分が失ったもの、戻らない過去を想い、再び指を動かす。

演出制作

真あつき